『Mika』ー死と乙女とシースルースカートー
『MIKA』 2013
Sutradara(監督):Lasja F. Susatyo
Mika:Vino G. Bastian
Indi:Velove Vexia
「インドネシアで一番のイケメン俳優は?」と尋ねたら
「フィノ・ゲー・バティストっしょ!」
ということで、
そのお姉さんの趣味も入ってるとは思うけれど、
若人には知名度の高いこの俳優の映画を観てみました。
映画自体も結構人気だったらしく、
別の人に感想を尋ねたら「最後はさ~」といきなりネタバレされました(笑)
ちなみにW主演な感じで、2人とも有名俳優2世。
世襲ってどの国でもどの分野でもあるのねん。
脊髄に障害のある高校生とHIV患者の青年のラブストーリー。
いわゆる難病ものといえば、
「愛とは決して後悔しないこと!」という
古~い名言が出てきてしまうつらゆきですが、
主人公二人のやり取り、特に女の子の方がカラッとしていて、
ただ無邪気なだけというよりも、
「病気や差別に負けないぞ!」という意志を感じました。
それもこれもみんな「二人の愛のためなら!!」という
Cintaパワーなんでしょうが。
上の写真みたいに、食事する場面がよく出てきて、
この時ではないけど、ピザを分け合うシーンがあって、
すごくグッと来た。切ないよね。
指輪をあげるみたいな、そんな感じの気持ちがこもってそうだった。
(食事シーンってな~んか意味があると思うんだよね。それはまた別の話。)
他にもいいシーンはいっぱいあって、
特に、女の子の方が彼を想ってデートで来た道をたどったり、
2人の関係を象徴的な夢で見たり。
彼女の頭の中を映像化したシーンが
ベタなんだけど、やり過ぎでなくて、うまいなって思った。
つらゆきは、心は乙女だからこういうのに弱くて泣いちゃう。
でー、シースルースカート。
ここいいシーン!の彼女のスカートに注目!
ふわっとした長めのシフォンスカートの下に、
ひざ丈くらいのスカートが重ねてある。
この女の子は3回くらいこういうの履いていて、
日本でもなくはないデザインなんだけど、
ジャカルタの、しかもギャルの間ではかなりポピュラーと思われる。
この映画に出てきたのは清純派タイプだったけど、
よく見かけるのは、マキシ丈のシースルーで下が結構ミニなタイプ。
ジャカルタの高級モールには
モデルみたいに長くて綺麗な足の人がよくいて、
そもそもの素質と、手間暇とお金をかけていると見ているんだけど、
そういう人がショーウィンドウのディスプレイさながら着こなしているんだよね。
しかし果たしてこの手の長いシースルースカートを着るということの意味は?
1、オシャレ?
2、美脚効果がある?
3、イスラム教徒としての落としどころ?
1、オシャレ
私には分かるような分かららいような、このセンス。
でも、韓流のエッジの効いた服装とか派手パーティー服とか好きな人多いから、
ナウなオシャレなんだろうな。
2、美脚効果
正直あんまり脚は綺麗に見えない気がするけど、
元々美脚率高いし、そもそも足に自信のある人しか着ないか。
3、イスラム教関連
ゆるいイスラムが大多数なので、
腕や足をモロに出している人も多い、ということは前提で。
(オシャレなイスラム教徒の女性が読む雑誌)
魅せたいけど見せない、その微妙な女心で
それに適った布選びやカットをするイスラムファッション。
頭からつま先まで覆いつつも女性の魅力をめいっぱい表現しようとしていて、
すごく興味深い。
特にインドネシアはカラフルで華やか!
たしかに、敬虔なイスラム教徒の女性は、
オシャレだろうが美脚だろうがマキシ丈だろうが、
シースルーじゃ履きません。(家の中では知りません)
でも思うのです。
長いシースルースカートは、
イスラムがスタンダードな社会と
センスと美しさをアピールしたい女性の欲求との
究極の一致点なのではないだろうか、と。
で、結局Vinoはどうだったかって?
悶絶死しそうなくらいキュートな笑顔のイケメンでした。