日イ合作『KILLERS キラーズ』ー in インドネシア!-
HP http://www.killers-movie.com/menu.html
日本でも絶賛公開中の『キラーズ』、
これはご存じのとおり、日本とインドネシアの合作で、
日本からは『冷たい熱帯魚』(!)の、
インドネシアからは『ザ・レイド』(!!)のプロデューサー陣が寄り集まって
製作され、日活が配給している、という、
バイオレンスアクションファンにとっては待望の作品なのでーす♪
監督はモーブラザーズという20代くらいのわっかーい2人組の監督ユニットで、
彼らが出会ったのがオーストラリアの映画学校っていうのが、
インドネシアのお金持ちの子ども達によくあるパターンだな。
さて作品の中身の話の前に、インドネシア・ジャカルタでの上映状況。
それこそ至る所のモールに入ってるわけです。
ジャカルタないだけで大小60館。
そのうちの15館くらいで『キラーズ』は上映しています。
インドネシアの映画上映は、国内映画・国外映画問わず21に集約されており、
その分入れ変わりのスピードも、日本より早い。
あと、このシネコン以外は超絶細々、自主上映みたいな感じででやってるので
21で上映されないと世間に認知されることは殆どない。
そう考えると15館って、まあまあな数かな。
ポイントは、在ジャカルタの日本人が住んでるエリア近辺orよく行くモールで
上映をしているとこ。
当たり前なことだけど、
私の家はジャカルタの日本人が住んでるエリアとしては
少し北のはずれにあるんだけど、そこの映画館でも律儀にやっててナイス気配り!
約500円で入場。
21はどこもキレイで音響も日本のシネコンとそん色なし。
ただし防音はあんまりよくないかな。
案内のお姉さん方が民族衣装風のユニフォームでいい感じ。
土曜の昼の上映で25%埋まってるくらい・・・ここではまだまだですね。
カップルとか高校生っぽい子たちという観客層。
ちょこちょこ小声で話しつつ、基本的に大人しく観てるので
日本の“咳をするのも我慢”みたいな厳しさは無くていいです。
ジュース飲んだりスナック食べたりという楽しみ方はおんなじ。
さて映画について。
<日本パート>
第一印象は「北村一輝、老けたね~」でした。
なんか、シワっぽい。特に口元。
出てきたばかりの時は昔の少女漫画の王子様のライバルみたいで、
ダークでギラギラした美形だったけど、
いまの顔はダークさだけなんじゃ。。。
でも、北村一輝ではないとと思わせる強烈な個性は健在だし、
単純に年季が入って演技がうまくなってる。
キマってるシーンがいっぱいあった!
<インドネシアパート>
バユ役のオカ・アンタラは普通にカッコいい。
中東っぽいルックスで、善と悪の狭間を行き来しつつ苦悩する役にぴったり。
その奥さん役はルナ・マヤという女優さん
(美人さんだし、今回知ったけど上手)なんだけれど、
この人は5年くらい前にあるスキャンダルで一瞬干されたんだけど、
こんな役でカムバックを確認。
実はこのスキャンダルには、
ジャカルタのヤクザとインドネシアの宗教がからんでいて・・・という
面白い話を聞いたばかりで、
しかも、この映画もルナ・マヤが痛い目を見た
“ネットで動画を流す”ことがキーになっているので、因果感じるわ~
是非この路線で活躍してほしい!!
<日本とインドネシア>
全編を通して高梨臨の設定以外に「をいっ」ていうところはなかったのは、
二国の製作に携わった人たちの妥協しなかったからなんじゃないかな。
いや、インドネシアのローカルの人が観たら違うのかな。
ちょっと聞けたら聞いてみる。
とにかくあとは褒めまくるしかない!!!!!
だってすっごく面白かったんだもん。
バイオレントなシーンも盛り沢山だし、
音楽もノイズっぽくてよかったし。
尺は長めだけど、
最後のご対面の場面があったからこそ個性が出たっていうか、
この企画がインドネシアの監督の手によって作品にされた意味なんじゃないかな。
個人的にはあそこがなかったら物足りなく感じたと思う。
それは、日本人だけどジャカルタに住んでるからとか、
そういうことも関係しているのかも。
日本で観る人にも、
是非「ジャカルタってこんな感じかー」って興味を持ちながら観て欲しいな。